キャラクター紹介

時雨ディータ




【時雨 ディータ】 
  読み方はときさめ でぃーた。時に降る雨、時雨家長女。
図書館に迷い込んでしまった幼女。とある物語の主人公だった存在。
竹を割ったような性格で、正義感が強い。考える前に行動する事が多く、猪突猛進な所も。
好きなものはおとうさんと星の絵本。嫌いなものは圧縮勉強。
 家に早く帰ろうと、奔走するが……
(*非商業ブラウザゲーム【神こロし】、第五期に【時雨 ディータ】として参加していました)


【第一の実】


【神こロしでのキャラ情報】


神をこロした者は中立の立場で、人間の者であった
女であり、10代に見える
髪は茶色に染まり、赤色の瞳をしていた
秩序を愛し家族の者に惹かれ、混沌を憎み悪の者を拒んだ
茶髪の赤目をした30代の男の手を取った
黒色の黒目をした10代の性別不詳の手を離した

ここロ一覧

 うれしかったこと?
おとうさんが一回だけね、プラネタリウムにつれていってくれたことがあるの!
もう自然の星は見ることが出来なくて、星空が見えるのはプラネタリウムか研究所の映像資料だけになっちゃったんだって。
 わたしは、おとうさんの本棚(あんてぃーくしゅみだって、おとうさんの同僚が言ってた)で星のお本を読んでずっとずっと星空がどんなものかって気になっていたから嬉しくて!
 あの時は、思わずおとうさんに抱きついちゃったな。
 おとうさんと手をつなぎながら、見た星空はとっても綺麗で。
スクリーンに光を投射しただけなんだろうけど、私の小さな瞳で見るには大きな世界。ずっとずっと見てても飽きなかった。
 その時、プラネタリウムにいるのはわたしとおとうさんだけだったから……小声で星座のお話をしてくれたの。
あかいめだまのさそり、ひろげたわしのつばさ……何度も本で読んだ歌。お空で、絶滅した動物たちが運動会をしているのかなっていったらおとうさんは小さく笑ったのを覚えている。
 お母さんの星はどこにあるのかな、っていったらおとうさん、目を開いて黙っちゃったのも覚えてる。
その後に、二人でお母さんの星を探したの。  お母さんはね、子熊の頭の上の一等輝く星にいるのよ。
いつも動かないで、私を見てくれる星なの……
(おとうさんとのおもいで。研究で忙しい父が時間を作って連れて行ってくれたプラネタリウム。彼女にとってはどんなに高価なものよりも嬉しいものだった)

 図書館で迷子になる前に、白い部屋に居た夢を思い出す。
そこは何もかもが真っ白で、遠くでドンドンと太鼓の音が聞こえていた。
真ん中には、ロッキングチェアに座って眠っている、私くらいの女の子。
 私は、女の子に近寄って声をかけた。
 「ねえ、起きて。ここはどこだか教えて!」
 声を大きくしても、耳元で囁いても、少女は起きる気配がありません。
わたしは腕を組んで、どうしたものかと思っていると
 「おやおや、迷い子か?珍しいものもあるものじゃのう」
どこからともなく、声が聞こえた。老人のような少年のような、どっちともとれる不思議な声。
 「他に人がいるの? ねえ、ここは何処なんですか? わたし、帰らなきゃいけないんです!」
 「ここで正気を保っているということは、純色の眼持ちか……? おや、……」
声は私の問いかけを無視して、愉快だといわんばかりに意味の分からぬことを喋り続けていく。
 「チェンジ・リングの結果が出たということか! ははははは、これは良い!我らが女王に捧げるには、丁度よいバーレスクじゃ」
 「ばーれすく?」
 バーレスク。茶番劇。首を傾げる。言っていることが全くもってわかりやしない!
 「おっと、いけないいけない。ではより面白くするために。シナリオ変更じゃな、彼処へ送ろう。物語の墓場、図書の流刑地……」
 興奮した声に呆気にとられていると、私の手首を誰かが握ってきました。
目を見開いて、手をみると。目の前の少女が、起き
                                                笛の音が

太鼓の音が                     笑い声が
   私は落ちていく感覚に                         声が聞こえました。
  夜中の囁き声のような           花の咲く音のように                        

                    「貴方の物語を聞かせて」、と。
(最初に迷い込んだのは、何もかもが真っ白な世界だった。【或る図書館の主】の【哀】でも似たような少女を確認することが出来るが……)

――色あせて、ピンボケになった世界が見える。
 遊具、ブランコに女の子と、巨大な弦楽器を背負った青年が座っていた。時折少女は、足を弄ぶようにブラブラと揺らし、ブランコは悲しい音を奏でた。
「そうか、ディータちゃんは一人で寂しいのか」
「お母さんが死んじゃった。もう会えないんだって……」
 少女は俯いて、ただただブランコを漕いだ。青年は少女を見つめ、ポケットの中からきらきら光る物を取り出して、立ち上がり少女の前にしゃがんだ。髪の毛を優しくなでると少女は玉のような涙を流していた。
「お手手だしてこらん?」
おずおずと少女が手を差し出すと、青年は光る、金平糖を彼女に渡した。
「わあ」
きらきらとひかる星屑を見て、少女は感嘆の息を漏らした。
「お母さんに、会えるさ。君が大切に思っている人はね。心の中で星になる。君の道を照らしてくれるだろう」
「おほしさま?」
「そう、星巡りの歌にあるお星様だよ?」
「そのお歌大好き!お父さんがお本貸してくれたの」
「そう、過去も未来もない世界で、君を導いてくれる。忘れなければ、お母さんは君を見守ってくれる」
「九番目のお兄さんも?」
「もちろん、君が望むのならね。それに、いつか君もまた誰かを照らせるようになるさ」
「……うん」
「さあ、そろそろ日も落ちてきた、お父さんの所へお帰り。……辛くなったら、またおいで。俺はいつもここにいるから」
 青年は微笑み、少女の頭を撫でた。少女はブランコから飛び降り、走り出す。振り返り、青年に手を振った。
「バイバイ!九番目のお兄さん!」

遠い日の、夢のお話。
(おかあさんがいなくなったときの話。心にある星の話。お兄さんは悪い人ではない)

 わたし、時雨ディータと言います!
しぐれじゃなくて、ときさめと読みます。ひふみ宗家、十番目のときさめです。
お父さんと二人で、暮らしてました。
お父さんは、研究者でえっと……世界を構築するマテリアル……?インク?だったかな…えっと…えっと……な、なんかすごいことけんきゅーしてますッ!でも実生活はだらしないので私が面倒見てますッ!
 お父さんの誕生日が近くて、プレゼントを買いに行ったんですけど気づいたら白い部屋に居て、女の子に話しかけようとしたら、ぐるぐるラッパの音と笛の音……気づいたら変なところに居たんです。
紙の本なんて、もう珍しいものが一杯で!うろうろしてたら、黒い化け物に襲われて……ルイントールさんが助けてくれなかったら、どうなってたんだろうって……。
 この図書館の館長だっていってた、蛇継さんがいうには直ぐには戻れないんだって。
神様が戯れで?本を食べちゃう悪い山羊が一杯暴れているんだって……
正直……あの人、怖い。あの人の後ろ、真っ黒な息が詰まりそうなモノが一杯しがみついていて……大丈夫なのかなって。
あっ、私なんか……たまに人の後ろに何かが見えたりするんですッ!お父さんが言うにはお母さんの家系の力とか、なんとか。あんまり気にしないでください!
 好きなものはごはんとお星様!
私の世界の昔話でね、お星様に願いことをすると叶うんだって!
だからいつも、ペンダントにお祈りするの。お父さんから貰った星の砂と、お父さんとお母さんの写真が入ってるから。お母さんはお星様になって、見守っててくれるの!
 っとと!とりあえず!早くお父さんのもとへ帰る為に頑張らないと!なにはともあれ、よろしくお願いしまーす!
(誰に向けているのかよくわからない自己紹介。幼女にはこの短い間に色々起こりすぎてキャパシティーオーバー気味のようである。何かが見える、というのは彼女の能力のひとつ。世界を異なる視点から見、更に彼女の都合の良い方向へ動かす時雨の血。 バトル中に、【偶然】床が出っ張っていたり、バナナの皮が落ちてたりするのもその片鱗である。 本人は、力について全く判っていないため変なものが見える力なんだな~くらいの認識しかない。 一種の書き換えといえる力は【或る図書館の主】・【原詩の魔女】の力にも似ている)